ボンボンショコラ 味の組み立て方~構造面~

ボンボンショコラ 構造

 

ボンボンショコラの大きさ

当店のガナッシュタイプのボンボンショコラの1粒の平均的な大きさは
カット前のガナッシュで縦28mm×横21mm×高さ10mmです。

このガナッシュをコーティングすると、およそ上面2mm、側面・下面1mmのチョコレート覆われます。

この大きさの中に、どんな構成で味わいを組み立てるか。
ここにボンボンショコラ作りの楽しさがあります。

写真のボンボンショコラは、深煎りの珈琲で香り付けしたガナッシュ1層(8㎜)と、
ピーカンナッツとバニラのプラリネ1層(2㎜)の2層で構成してあります。

1番シンプルなボンボンショコラの場合、ガナッシュ1層にコーティングのチョコレートの構成になります。
チョコレートの特徴を強調したい場合、使う素材が1つの場合に1層にすることが多いです。

なぜ複数の層にするのか

例えばシナモンと紅茶を組み合わせたボンボンショコラを作ろうとしたとき、
1層の場合、紅茶で香り付けした生クリームに同じくシナモンを香り付けして、ガナッシュを作ります。
当然合わせるチョコレートも1種類(もしくはブレンドしたチョコレート)になります。

2層で作る場合、シナモンと紅茶それぞれ別々のクリームに香り付けし、
合わせるチョコレートもそれぞれに合うチョコレートを選択できるため、
素材の特徴を活かしやすいです。

食べる時、1層の場合は全ての風味をほとんど同時に感じます。

2層の場合は2種類の味わいを別々に感じた後、さらに合わさっていく味を感じます。

最終的にどういった味わいを目指すのかを考えた上で、何層にするか決めます。

層の厚さ・バランス

層の厚さが1㎜違うとかなり味わいのバランスが変化します。

香りや酸味が強い素材の場合は層を薄くします。

パートドフリュイを1層入れる場合は3㎜だとかなりの存在感があります。

色んな味が層になっていると楽しいのですが、個人的には多くても3層までが良いかなと思います。
4層以上になると、複雑すぎる味わいになる気がします。

素材が重なりが「新たな味わい」を生む

チョコレートと素材を合わせる醍醐味は、違う素材がチョコレートを通して重なることで、

全く新しい味わいを生むことだと思います。

組合せは無限にありますので、日々素材と向き合い、新たな可能性を模索しています。

この投稿へのコメント

コメントはありません。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


この投稿へのトラックバック

トラックバックはありません。

トラックバック URL